Vol. 12

資産活用も視野に入れ
将来を見据えた親子の住まい

旭川市Uさん宅  家族構成/本人40代、母70代

吹き抜けのあるLDKは高い窓からの陽射しが部屋中に拡散して明るく開放的

 旭川市の中心部にほど近く、周辺には大きな病院やスーパーもある利便性に恵まれていながらも、古くから住宅地として発展してきたエリアに住まいを建てたUさん。
 家づくりのきっかけは実家にいた母親が体調を崩したことでした。「それまでは休みの日には実家の母を訪ねていましたが、高齢なので離れて暮らすことが不安になっていました。住み慣れた街が良いと同居に首を縦に振らなかった母も、体調を崩したことをきっかけに同居に同意してくれたので、お互い気兼ねなく暮らせる一戸建てが良いかと思い、急いで土地探しを始めたところ、偶然、会社へも徒歩で行ける場所を見つけることができました」。
 家づくりを澤田さんに相談したときの要望は、「親子それぞれの個室があり生活時間が異なっても快適に暮らせる住まい」ということでしたが、澤田さんから「場所が旭川の中心部なのだから、将来、売却することも考えたフレキシブルなデザインの住まいにしては?」という提案を受け、増改築もしやすいシンプルで開放的な間取りの住まいが完成したそうです。
 住宅密集地で隣家が近いこと、家に囲まれた感じがしてしまうことから、窓の配置や大きさ、ガラスの種類などにも配慮したプランで、開放的な吹き抜けのLDKは明るい陽射しが差し込み、都心部の住まいということを感じないほどの明るさです。
 「母も新しい家を気に入ってくれて、『明るくて静かで良いね』と言ってくれるのが嬉しいです」と語るUさんです。

シンプルでオープンな対面キッチン。壁やフードはタイルで仕上げた

階段下は廊下側に収納スペースを、リビング側にはテレビ用のスペースを確保して有効活用

隣家に面した1階部分には窓を設けず、裏庭に面した南側と吹き抜けに大きな窓を設けて陽射しを取り込む工夫がされている

2階は寝室と趣味の部屋を兼ねた広々としたワンルーム。間仕切ることも考慮しての広さ

LDKへ続く廊下沿いに大容量の玄関収納を確保して、すっきりと片付いた玄関ホール

玄関から続く廊下の一角に設けられた洗面スペース。左はトイレ、右は浴室への扉

冬の除雪の手間を軽減したアプローチの長い玄関ポーチ

色違いの箱を組み合わせたようなシンプルな外観。玄関の上への増築もできる

■建築データ

構造規模/木造(新在来工法)・2階建て
延床面積/117.08㎡(約35坪)
<主な外部仕上げ> 屋根・外壁/ガルバリウム鋼板、建具/玄関ドア:木製断熱ドア、窓:樹脂サッシ
<主な内部仕上げ> 床/ナラフローリング、壁・天井/ビニールクロス
<断熱仕様 充填断熱+付加断熱> 基礎/ポリスチレンフォーム(B3)100㎜、壁/高断熱グラスウール16㎏105㎜+ポリスチレンフォーム(B3)100㎜、天井/ブローイング500㎜
<暖房方式> セントラル暖房

■工事期間

平成26年11月〜平成27年4月(約5ヵ月)

Replan北海道vol.113掲載

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