Vol. 22

暮らすほどに愛着が増す
古きよきリノベーション住宅

旭川市Oさん宅  家族構成/夫婦40代、子ども2人

ダイニングには地元、カンディハウスのダイニングセットを。照明は、澤田さんおすすめのルイスポールセンのPHランプを採用

 4年前、転勤を機に暮らしの拠点を旭川に定めたいと思ったOさん。「共働きなので、利便性最優先で見つけた住宅でした」と、JR駅まで自転車で10分、築17年の物件を購入しました。しかし、住むほどにキッチンの狭さや冬のカビと結露が気になり始め、リノベーションを検討。依頼先を探している時に偶然、アクト建築工房のホームページを見つけた奥さんは「造作のセンスの良さを見て、ここにお任せしたい」と思ったといいます。
 ご夫妻の希望は2階の増築と子ども部屋の確保、水まわりや壁紙の一新、設備の交換など多岐にわたりました。アクト建築工房の澤田さんは、忙しい奥さんの家事が効率よく行えるよう、キッチンと水まわりの大改修を提案。その一方で、しっかりとした既存の2×4工法の構造と断熱性能を生かしたプランを作成しました。
 2018年8月にリノベーションが完了。随所にアクト建築工房らしい素材感を生かした造作が施されました。キッチンはトイレ、ユーティリティと動線がつながり、家事効率が向上。クラシックな雰囲気を漂わせる既存の意匠に合わせて、内装にも手が入れられました。「壊れていた第1種換気を第3種換気に替えたら、洗濯物の乾きが格段によくなり、今回の工事で換気の大切さを実感しました」と奥さん。今回のリノベーションに大満足し、次は外壁の改修を考えているそう。「そう思える会社と出会えて、本当に良かったです」と嬉しそうに話す奥さんでした。

造作キッチンには、奥さんの希望でミーレの食器洗浄機も組み込まれた。隠す収納に徹したキッチンは、いつでもキレイを労せず保てる

LDKの間取りは既存のまま、ほどよい距離感で分離させた。キッチンに立っていても、玄関を出入りする家族の様子がよくわかる

コルクタイルの床、腰壁、天井モールなど既存のクラシックな意匠を生かしたリビング。階段横の廊下は水まわりへつながっている

洗面台もキッチンと素材を合わせた造作仕様。美しく広々とした空間は、奥さん一番のお気に入りだそう

既存ではトイレで分断されていたキッチンと水まわりが、リノベーションで新たに動線ができ、効率よく家事ができるようになった

「洗濯物は生活空間から隔離したい」という奥さんの希望で、ユーティリティは衣類収納ができる造作棚を備えた

階段ホールは、既存の収納壁を取り除き、開放的な造りに変更。結露によるカビが目立っていた開口まわりの材も交換した

増築した2階部分には、来客用の洋室も設けた。増築部分の床は、研磨してオイル仕上げした針葉樹合板を張った

2階に新たに設けられた子ども部屋。「8歳と11歳の息子のために部屋を設けたい」というのが、今回のリノベーションの大きな動機のひとつだった

■建築データ

構造規模/木造(2×4工法)・2階建て
延床面積/230.21㎡(約69坪)

■工事期間

平成30年6月〜8月(約3ヵ月)

Replan北海道vol.123掲載

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