デザイン
時の経過で価値が増す
普遍性のある住まい
アクト建築工房は1997年の創業以来、「永遠のスタンダード」となる住まいを追求し続けてきました。ドイツやスウェーデンに点在する築100年超の建物のように、時の波に洗われても色あせない。引き渡しから5年、10年経ってもデザインが古くならない。むしろ、味わいと愛着、価値が増すような住まいをつくりたいといつも考えています。
フィンランドの建築家、アルヴァ・アアルトが、妻のアイノとともに1936年に設計し、40年間暮らし続けた自邸は、まさにそのお手本のような存在です。アアルト夫妻は「建築は家具と補完し合うもの」と語り、生涯の間に数多くの名作と呼ばれる家具や生活雑貨をデザインしました。数々のプロダクトは今も世界中の人に愛され続け、時を経てなおビンテージとして市場価値を保ち続けています。
住まいも20年、30年で古くなったら建て替えるという日本のスタンダードを脱し、いつまでも美しさを失わず、住み継ぎたいと思わせる普遍的な住宅をつくりたい。その想いをカタチにするためアクト建築工房では、空間とインテリアプラン、照明計画などをトータルでご提案しています。
これまで手がけた住まいは、新築よりもむしろ10年の歳月を経て、より住みよく、住まい手の色になるよう願ってつくってきました。手間や時間を惜しまずに計画し、普遍性のあるデザインと仕様を採用し続けてきたことも、それを実現するための積み重ねです。ごく普通の、しかしエイジレスな建物たちが住み継がれることで、街もまた素敵に成熟し、豊かな生活文化が育まれると信じています。
プランづくりの始まりは
夢と現実の交通整理
アクト建築工房のプランづくりは、住まうご家族が抱いている家への想いや生活スタイルを丹念にうかがうことから始まります。家は暮らしの夢を叶える存在であると同時に、毎日の生活の場でもあります。例えば、薪ストーブ。確かに、炎を眺めるひとときは素敵ですが、その楽しみを得るためには薪の手配から灰の後始末、煙突のメンテナンスが必要です。子育てと共働きで日々多忙にされているご家庭では、手間の多い薪ストーブは暮らし方と合わない場合もあるでしょう。
ご家族ごとに求めている「住まいの素敵」は異なります。薪ストーブの例のように、ご要望に対してのメリット、デメリットを丁寧に一つずつ説明しながら、ご家族が求める「住まいの素敵」を探っていきます。それをたたき台としてまず「ゾーニング」を導き出し、ご提案させていただいています。実はそこからが、本当の打ち合わせのスタートです。そこから1年以上の月日をプランづくりに要したこともありました。
家づくりは人生最大の投資です。だからこそ、住んでからはいつまでもご家族にキラキラしていていただきたい。それを叶えるために時間を惜しまず、先々の暮らしまでご家族と一緒に考え抜いて、納得を超えたプランを完成させたいと思っています。