土地を読み解き、
数値では測れない心地よさを大切に

敷地の現地調査の際には、その土地の良いところ、悪いところをじっくりと観察します。山並みや田園を望む土地、隣接する公園の緑が美しい土地。家が好きな方々が選ぶ敷地は、そこに立つだけでどんな暮らしをしたいのかまでよく分かります。その魅力を最大限に引き出せるよう、建物の配置や開口を計画。南面に開口という建築のセオリーにとらわれず、北に素敵なロケーションがあればあえて北に開いた住まいをご提案します。併せて風向きや降雪量などから、冬の暮らしがストレスにならないよう配慮することも大切にしています。

家づくりにかけられる予算は限りがあります。コストバランスを考える上で、機械に頼らずに過不足のない住宅性能を実現しながら、数値では測れない住まう人の感受性を潤すもの、豊かな空間性を大切にしたいと思っています。また、新築時には小さかったお子さんもやがては成長して9割が巣立っていき、夫婦二人暮らしになるともいわれています。このため建築計画は、これまでの経験を鑑みながら、ご家族のライフサイクルを見通したご提案をしています。子育て後の夫婦それぞれが気持ちよく暮らせる程よい広さと、柔軟性を要に空間づくりを行っています。

心地よさの演出の仕上げは
照明計画

素材を選び抜き、インテリアにマッチした造作を施した空間をより引き立て、魅力的に見せてくれるのが照明計画。例えば、家族やゲストが集う食卓には、より華やかさと温かさを演出するため光が美しく、デザイン性の高いペンダント照明を採用。一方、光だけが欲しい吹き抜けの壁などには、メンテナンス性の高いシンプルな間接照明を造作します。メリハリの効いた照明計画は、素材感を生かした空間にさらに奥深い表情を与えてくれます。

アクト建築工房では、プラン打ち合わせの際に、メンテナンス性とデザイン性に優れ、空間とインテリアのテイストに合う照明器具もご提案しています。そして、その空間にサイズ感がフィットし、コストバランスにも優れている北欧デザインの家具なども併せておすすめしています。

長く住み継がれるエイジレスな住まいは、再生可能な社会づくりが求められる今の時代性にもマッチしていると感じています。私たちはこれからも、時を経ても鮮度を失わないデザインと素材で形づくられた、いつまでも気持ちよく暮らせる普遍性のある住まいをつくり続けていきます。