Vol. 26

家族を優しく包み込む
北欧カラーでまとめた心弾む住まい

旭川市Nさん宅  家族構成/夫婦30代、子ども1人

Nさんがパソコンを開いたり、将来子どもが宿題を広げても余裕たっぷりの広さを持ったナラ無垢材のダイニングテーブル。造作のテレビボードはウォールナットにカラー扉を合わせた。「バックボードのライムストーンは澤田さんイチオシです」とNさん

 子どもが生まれたことをきっかけに、本格的に家づくりを考え始めたNさんご一家。「近隣に小学校や保育園、公園があり、夫婦の通勤圏内であること」という細かな条件のもと、土地探しを始めました。2年に及ぶ長期戦となった土地探しとは違い、工務店探しはとてもスムーズだったそう。「友人宅の近所に建ったアクト建築工房の家が、私たちの好みにぴったりだったんです」。オープンハウスへと足を運び、色使いや住まいの雰囲気にご夫妻は共感し、すぐに気持ちが固まりました。ようやく理想の土地にも巡り合い、2年の月日を経て家づくりはスタートしました。
 「澤田さんとの打ち合わせは時間を忘れるほど楽しくて、充実した日々でした」と話すNさん。その中でも一番の思い出は、澤田さんから北欧の話を聞いているうちに、自分の目で確かめたくなり決意した北欧旅行です。「古いものと新しいものが共存し、住宅に使われている色も多様で奥深く、色使いに対する既成概念が変わりました」。
 共働きなので家族で過ごす時間を大切にしたいと考えていたご夫妻。家族がもっとも長く過ごすLDKは、北欧カラーでまとめた上質な居住空間になっています。勾配屋根を活かした高い天井は開放感をもたらし、ナラの無垢フローリングや塗り壁、キッチンの石材など、質感の心地よさが家族の時間を穏やかに包み込みます。「家にいるのが大好きになりました。夫は仕事が終わったら飛んで帰ってくるんですよ」と奥さんも飛び切りの笑顔です。

シューズクロークのある広い玄関。忙しい朝も家族がスムーズに行き交う

「家事をしながら、ここで眠る子どもの様子も確認できるので、和室はどうしてもほしかったんです」と奥さん。将来、もう一人家族が増えることも視野に入れ、和室を設けたそう。リビングと和室が庭をL字に囲んでいる

ウォールナット、タモ、石材やタイルなど、素材感が心地よいキッチン

「キッチンで家事をしながらも、家族が2階に行ったことが確認できるんです。こういう些細なことも、暮らしやすさにつながるんですよね」と奥さん

娘さんと奥さんが2人並んでも余裕のあるベージュ&グリーンの大理石を合わせた洗面台。収納もたっぷりで、「以前住んでいたアパートは洗面スペースも狭く窮屈でした」と話す奥さんも大満足

玄関の近くに配されたブルートーンのモザイクタイルがアクセントになっているトイレ

北欧旅行で学んだ色彩の感覚が活かされている2階。建具もペイントで仕上げた

「壁は少し深いカラーで仕上げ、窓枠にもペイントするなど、書斎は結構冒険したんです」と笑顔のNさん

黄色いペイントが可愛い将来の子ども部屋。今はセカンドリビングとして活用中

■建築データ

構造規模/木造(新在来工法)・2階建て
延床面積/175.24㎡(約53坪)(カーポート含む)
<主な外部仕上げ> 屋根/アスファルトシングル、外壁/道南スギ板張、建具/玄関ドア:木製ドア、窓:樹脂サッシ(ペアガラス・トリプルガラス)
<主な内部仕上げ> 床/ナラフローリング、壁・天井/水性ペイント
<断熱仕様 充填断熱+付加断熱> 基礎/ポリスチレンフォーム(B3)100㎜、壁/グラスウール(サン)16kg100㎜+グラスウールボード32kg45㎜、屋根/ブローイング300㎜
<暖房方式> セントラルヒーティング

■工事期間

平成30年11月〜令和元年6月(約8ヵ月)

Replan北海道vol.127掲載

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