素材感のこだわりと
南の高窓からの採光が降り注ぐ
心地よい家
旭川市・Iさん宅 家族構成/夫婦30代
家の中心部に設置された明るい階段を上がると、街路樹のグリーンがまばゆいばかりに目に飛び込んでくる開放的なリビングが広がるIさん宅。思いどおりの家づくりができたと語るIさんご夫妻が家づくりを決意した背景には、コロナ禍による結婚披露宴の延期などがありました。もともとIさんが学生時代から建築材料や家づくりに興味を持っていたことも後押しとなり、結婚2年目での家づくりがスタートしました。
2階にリビングを配置したのはIさんのご実家も同様で、かねてからの希望でした。土地探しも2階リビングが可能であることが前提。条件に見合う敷地が見つかり、スムーズに着工へと進みました。ご夫妻が希望した2階LDKは、大きな三角屋根の形状を活かしたボリューム感たっぷりの大空間。どこからでも全体が見渡せる爽快さに満ちています。ナラ無垢フローリングやカラマツなどの自然素材は、シンプルでナチュラルな白を基調とした空間を引き立てます。
階段を挟んで、リビングとスキップフロアのダイニング・キッチンが配置されているIさん宅。この大空間のLDKを、南側の高窓から入る陽射しが明るく照らします。そしてその光は、リビング北側の大きな窓へと抜けていきます。ダイニング・キッチンをスキップフロアにしたことで、リビング窓からの採光は玄関ホールまで届きます。この窓配置は、正面(南側)に隣家があり、裏手(北側)に街路樹と幹線道路がある敷地の特徴を活かしたものです。「2階リビングというプランで、敷地を見たときすぐにアウトラインが浮かびました」と澤田さん。
Iさんの希望で階段の踏み板や作業机・カウンターなどには、年を経るごとに赤みが増すカラマツ積層合板を使用。リビングから続く畳エリアの上部には、屋根勾配を活かし、ロフトも設えました。手すり部分に埋め込まれた照明はガラス板を何枚も重ね、断面の美しさも楽しめるようにするなど、間取りから細部にまでこだわった家づくりができたことに、Iさんも満足のご様子。これからの幸せな暮らしが目に浮かぶようです。
■建築データ
構造規模/木造(新在来工法)・2階建て
延床面積/140.21㎡(約42坪)(ロフト・カーポート含まず)
<主な外部仕上げ> 屋屋根・外壁/ガルバリウム鋼板、建具/玄関ドア:木製ドア、窓:樹脂サッシ(トリプルガラス)
<主な内部仕上げ> 床/ナラフローリング、壁・天井/ビニールクロス
<断熱仕様 外張断熱+付加断熱> 基礎/ビーズ法ポリスチレンフォーム(B3)100㎜、壁/高性能グラスウール16㎏100㎜+ビーズ法ポリスチレンフォーム(B3)50㎜、屋根/ブローイング400㎜
<暖房方式> セントラルヒーティング
■工事期間
令和2年6月~12月(約7ヵ月)
Replan北海道vol.133掲載